暴走族に恋した私
「白石ちゃん。」
「・・・なに?」
「ごめんね。」
白石ちゃんの瞳が揺れた。
驚いたように、でも傷ついた顔に・・・一瞬して変わった。
白石ちゃんは、罪悪感だってあるんだと思う。
「でも、仁は譲れない。」
「分かってた・・・私がどんだけ、頑張っても無駄なこと。」
白石ちゃんは、その場にしゃがみ込んだ。
「ずずっ」っと鼻をすする音が聞こえた、泣いてるんだ。
私たちは、慰めることも出来ずに、ただその白石ちゃんの姿を見ていた。
しばらくすると、白石ちゃんは言葉を発した。
「もう、一人にさせて。」
私と仁は、目を合わせるとうなずいて、その場を去ることにした。
歩き出そうとしたとき、白石ちゃんが何かをしゃべる。