暴走族に恋した私
バイト
「二週間後って、仁の誕生日だよ。」
「えっ。」
巴は携帯を見ながら、さりげなく言った。
仁の誕生日なんて、聞いてもないし、全然知らなかった。
それに、二週間後って・・・もう少しだよ。
「サプライズで、なにかあげれば?」
「いいね、そうしよかな。」
私はお気に入りの財布を鞄から取り出して、中身を確認してみた。
三千円・・・・。
この前、高い服買ったからだ。
あの時の自分を怒りたい・・・仁の誕生日があるって知ってたら、買わなかったのに。
私はため息をついて、財布を閉じた。
「お金ないなら、バイトしない?」
「うん、する!!」
私は大きな声で答えた。
頑張ってバイトして、いいものを買わなくちゃ。