暴走族に恋した私
「あと、何分かしたら迎えに行くから。」
「えっ?」
「数分待ってろ。」
仁はそれだけ言うと、電話を切った。
・・・仁が迎えに来る?
考えただけで、嬉しくて思わずニヤけてしまう。
折角だから、カフェの中で仁を待とうかな。
私は髪形とかを整えながら、更衣室から出てカウンターに向かった。
「仕事、お疲れ様。」
「うん、巴もお疲れ。」
カウンター席には、さきに仕事が終わった巴が男の人と居た。
巴の隣のが私を見ると、会釈をした。
も、もしかして、巴の彼氏?
ど、ど、ど、ど、どうしよう、なんか挨拶とかした方がいいかな?
考えれば、考えるほど焦ってしまう。