暴走族に恋した私


「中で、お茶しない?」






少しだけ暗くなった雰囲気を変えるためにと思って、お茶に誘う。







「そうだな、たまにはゆっくりするか。」



「うんっ。」






私は仁の手を掴んで、店内に入った。



お客としてはお店に入ったことがないので、少しわくわくしている。



それに、仁とのカフェは人生初。



付き合って、一ヶ月くらいが経つけれど…こうやって、ゆっくりするのは初めてかも。






カウンターの席に向かおうとするけど、巴と隆志さんを見て足を止めた。



こんなところで邪魔しちゃいけないよね。



私は踵を返し、テーブル席に向かう事にした。







「あれって…。」







仁も二人に気づくと、そうつぶやいた。



やっぱり仁も隆志さんのこと知ってたよね。



なんか話に盛り上がって、良い雰囲気だもん…邪魔はダメだね。

< 191 / 295 >

この作品をシェア

pagetop