暴走族に恋した私
一章 出会い
彼氏
「んっ・・・。」
私は、目を覚ました。
時計は、10時48分としめしていた。
もう、こんな時間なんだ、寝すぎてしまった。
私は、立ち上がって洗面所に向かう。
鏡の前に立って、顔を見ると目が腫れていた。
……やっぱり、寝すぎた。
「最悪。」
そう呟いて、顔を洗う。
そういえば、ここに来て何日が経ったのだろう。
ひと月?いや、もうふた月くらい経った。
あの日から、一度も家には帰ってないんだ。
あれから私は、この狭くて暗い空間で、過ごしているんだ―――……