暴走族に恋した私




「ゴホッ、ゴホッ。」







全部吐き終わるとそれを流して、口元を拭いた。



少しだけ、スッキリしたかもしれない。



でも相変わらず、頭の中はモヤモヤがグルグルと回っている。






「病院…行こうかな。」






立ち上がって、部屋に戻って着替えた。




準備が終わると、家を出た。



おぼつかない足取りで、近くの病院に向かう。




今頃、皆は何をしてるんだろう?




仁は私のことなんか忘れて、皆と楽しんでいるかな?




他の皆もいろいろな話をして、屋上で笑い合ってるんだろうか…。




あの時、馬鹿なことしないで…素直に仁の言うこと聞けばよかったのかな。




そう思うと、またお腹が痛くなった。

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