暴走族に恋した私
「それなら、そのまま突き進め。」
朔は椅子から立ち上がった。
そして小さく手をあげると、部屋から出ていこうとした。
「ありがとう!」
「どういたしまして、それと…またな。」
振り返って言う朔は何かを決心したようにも見えた。
『そのまま突き進め。』か…。
そうだよね…何も出来ることがないからこそ、自分にできることを探して頑張るんだよね。
そう思うと少しだけ、自信が湧いてきた。
まずは、仁に電話をして謝らないといけない。
それに、巴にもちゃんと…伝えたいこと、聞きたいことを聞かなくちゃ。
私はベットからでて朔を見送ると、さっそく仁に電話をすることにした。
私は、私なりの姫になるから。