暴走族に恋した私
「そろそろバイトの時間だ、由奈行こう。」
「あっ、うん。」
私は手袋やマフラを付けて、鞄を持って立ち上がった。
巴の横に並んで、歩き出した。
あれ以降、巴とは普通に話すようになったけど…やっぱり、ちょっとした壁がある。
私が一方的にそう思ってるだけかもしれないけど、お互いが少しだけ避けあっている気がする。
「今日ってバイト代が出る日だね。」
「そうだね、どのくらい貰えるんだろう。」
けど聞けない。
聞きたいけど、きっと巴にだって聞かれたくないことだってある。
友達でも大事でも…言えないことって、あると思うんだ。
まぁ、このことは今考えなくてもいいよね。
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