暴走族に恋した私



「ずっとこの日を待っていた。」






一人の男が言うと、その周りの男たちも口をそろえて言う。






「奴らを潰せ。」





低く床を這いつくばるような声で。



その声がその場に無数に響く。



そんな中、朔が言葉を発した。







「世代交代だ。」




「龍王潰しと行こうじゃねーか。」






朔は新たに取り出した煙草をくわえ、煙を吹くとふと考える。




メンバーも士気も何もかもが完璧の状態にある。



龍王を倒すためにコンディショナーは最高だ。




けど、足りない。



何が欲しい?地位?名誉?頂点?…全部欲しい。



けど、それらと同じくらいに欲しいものができた。

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