暴走族に恋した私
「なぁ「プルルル」
ポケットの中にあった携帯のバイブ音がこの場に響く。
私は取り出して、見てみた。
『仁』と表示されている。
『由奈っ!大丈夫か?今どこにいる!!』
通話ボタンを押すと仁の焦った声が聞こえた。
心配してるって痛いほど伝わる。
「仁…「借りる。」
隣に居た朔が私の言葉を遮り、私の手から携帯をとった。
「大事な姫は俺があずかってる。」
『お前は百鬼か?』
「百鬼の総長だ、龍王…対決だ。」
『良い度胸じゃねぇか、でもこんな姑息のマネはすんな。』
仁の言葉に馬鹿にするように朔が鼻で笑った。
口角をあげると、話しはじめる。