暴走族に恋した私
「行かせない。」
私はお腹をかばいながら、立ち上がった。
痛みで立ち上がるのが精いっぱい。
涙が出そうだけど、絶対それを表には出さない…我慢しないといけない。
「なんだよ、おまえ!」
男の人は乱暴に私の服の襟をつかんで、引っ張る。
男の人が私の肩を見えて、びっくりた表情を作った。
「お前っ…。」
掴んでいた手を外した。
「その怪我どうしたんだよ?」
「怪我…?」
私は少し伸びた襟の間から、自分の肩を見た。
そうだった…最近になって、忘れてしまっていたけど。
煙草を押しつけられた跡があったんだ。