暴走族に恋した私
「帰ってよ!」
大きい声で仁に聞こえるように叫ぶ。
仁や幹部のみんなが私を見た。
「誰が助けを求めたの?」
怪我をしてもらいたくない。
「仁はいつもそうだよ、我儘ばっかり!」
いつも私の為のわがままだった。
私の事をいつも助けてくれた、かんがえていてくれた。
「皆と居ても、楽しくないよ。」
楽しいよ、物凄く。
これ以上ないってくらいに騒いで、笑って。
「お願いだから……」
誰の血も苦しむ姿をみたくない。
大切だから、みたくない。