暴走族に恋した私
そして、急に立ち上がって扉の中に入っていく。
私は、その跡をついていく。
仁さんは何かを羽織りながら、私の怪我を治療してくれた人に話しかける。
「巴、集合をかけろ。鬼乱狩りだ。」
「ん。」
巴って言うんだ。
巴さんは、メールを打ったり電話を始めた。
仁さんは、鍵を取って外を出ようとする。
「あの、」
「なに?」
「すみません、ほんとっ……うに。」
自然と涙がこぼれてきた。
今まで、我慢していた分なのか、罪悪感からなのかよく分かんない。
けど、迷惑をかけているのわかる。
それでも、涙が止まらない。