暴走族に恋した私
「本当は明日迎えにいくつもりだったけどな。」
「誰かが窓から飛び出すからな。」
仁がくすっと笑った。
「聞いちゃったの?」
「やっぱりやること、面白いな。」
野蛮ぽいところをあまり知られたくなかった。
もうっと、つぶやく。
けど、ちゃんと帰ってこれてよかった。
「すぐ来れなくてごめん。」
「ううん、私のために来てくれてありがとう。」
自然と笑いが零れる。
怪我までしてでも、迎えに来てくれてありがとう。