暴走族に恋した私
なんか、落ち着かない。
私は、地べたに座り膝を抱え込む。
私って修学旅行とかも、落ち着かないタイプなんだよね。
初めての場所は、ちょっと苦手。
――ガチャ
扉の開く音がして振り返ると、そこには仁さんと数名の男の人が居た。
怪我をしていて、見るのが痛々しい。
私は、立ち上がって仁さんのもとに向かった。
私を見るなり、仁さんが抱きついてきた。
ドキッ
えっ、ちょ、どうすればいいんだろう。
仁さんの顔を除きこんだ。
少し疲れたような表情だけど、でも口は笑みを浮かべている。