暴走族に恋した私
2章 芽生える気持ち
会いたい人
「さようなら。」
「あぁ、なんかあったら、いつでも来いよ。」
仁とお別れを言い合うと、仁はバイクを走り出した。
もう、会えなくなるんだ。
なんか切なくて、悲しい。
雄也さんが逃げたのは、きっと誰のせいでもない。
むしろ、傷つきながらも助けてくれた。
だから、きっと感謝すべきなんだろう。
もう、ここには居ない仁にお礼を言って、家の中に入った。
家の中は、私がいない時より綺麗になっていた。
前は靴だって適当に置かれて、廊下に物が乱雑していたりしてた。
今は、どこを見てもきちんと整理されていた。