暴走族に恋した私


「仁。」





会いたかった人。



仁の名前を呼んだら、仁はふんわりと小さく微笑んだ。





「久しぶりだな。」



「うん、久しぶり!」




仁は私の頭に手をポンッと置いた。





「ん、元気で良かった。」




多分、無意識でやってるをんだろう。



そんなことされたら、嬉しいし勘違いしてしまいそうになる。




「会いたかった。」





満面の笑みを浮かべて、呟いた。



仁はほんのり頬をピンクに染めて、何かをつぶやく。





「その笑顔、反省だろ。」



「ん?」




「なんでもない。」




聞き返しても教えてくれなかった、一体どうしたんだろう?

< 57 / 295 >

この作品をシェア

pagetop