暴走族に恋した私
「どこの学校から、来たの?」
「あっ、隣町の桜坂です…。」
「美人って、よく言われない?」
「いやっ、別にそんなこと。」
素っ気なく答えると、鞄を横に掛けて前を向いた。
言い方が冷たかったかも。
暗いやつって、思われたかもしれない。
「まぁ、お前ら仲良くしてやれよ。」
先生はそれだけ言うと、教室からさっさと出て行く。
あんまり生徒とは、関わりたくないってことね。
先生が居なくなると立ち上がって、仲の良い友達で集まる。
私の周りには勿論のごとく、誰も集まらない。
まぁ、この中で浮いてるもんね。
染まった髪の生徒の中で、唯一の黒髪。
周りは異質なものを見る目で見てくる、やっぱりどこでも不良高校はめんどい。
溜息をつきながら外をふと見た。