暴走族に恋した私
「行かねぇの?」
「い、行く!」
私は歩き出す仁の横に行く。
近くに行くと、私の胸が仁に聞こえる位に音をたてる。
き、聞こえてませんように。
屋上から出て、狭い階段を肩が触れ合いながらも降りて行く。
そんなドキドキしてる時に、仁が言葉を発した。
「なぁ、2人でどっか行くか?」
「えっ?」
「決まりな!ほら、行くぞ。」
私の返事を聞かずに、手を握って走り出す。
私は躓きそうになりながら、懸命に仁に着いていく。
ど、何処に行くんだろう。
もう既に私の頭には、5時間目の数学の事なんて考えきれなかった。
といより、嬉しくて既に忘れてしまった。