暴走族に恋した私
「ずっと、溜息ついてる。」
あっ、確かに。
「昨日色々あったからな。」
「二人だとゆっくり出来るだろ?」
胸の真ん中がじわっと熱くなる感じがした。
仁の優しさが物凄く伝わる。
あぁ、こういうとこが好きって思う。
「次は俺が助けるから、悩むなよ、」
「っう、ありがとう。」
涙が瞳に滲む。
溜息をついてるのは、昨日いろいろあって疲れたからじゃない。
白石ちゃんって言う、見たことない女の子にヤキモチやいてるからだよ。
本当、私って性格悪いな。
仁はいつも助けてくれるのに、私は迷惑かけてばかりだ。