神様の憂鬱
んんっ、と紗良奈が寝返りをうつ。

それをぼんやりと眺めながら、頬にかかる髪の毛を指でどかしてやった。

くすぐったそうに顔をしかめて、また深い眠りに落ちていく。

彼女は、どうして死にたい、などと思うのだろう?

それがわからなかった。

わからないから気になった。

一度気になると、どんどん気になってしまう。

それがボクの性分(しょうぶん)なのだろうか――


< 105 / 200 >

この作品をシェア

pagetop