神様の憂鬱
紗良奈がやっていたように、見よう見まねで薬缶を置いて火をつけた。

いちいちこんなことをするなんて、人間は本当にめんどくさい。

ボクらなら、力を使えば一発だけど――

ま、どうせ人間の世界にいるのだから、ここはひとつ人間らしくしてみよう。

カップを置いて、紗良奈が入れていた茶色い粉を入れた。

これくらいかなぁ。

あ、そうだ。

紗良奈の分も作ってあげよう。

そうしたら、褒めてくれるかもしれない。

きっと、少しは怒られなくてすむかも。

もうひとつのカップにも粉を入れる。

あとは――

もう少しかな?

鼻歌を歌いながら時を待つ。

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