神様の憂鬱
6
もしも神様に会ったなら……?
「ダメだったよ」
社の上に腰掛けて、呟いた。
「ダメもダメ。ぜんぜーんダメ」
「そうでございますか」
天歌が残念そうに目を伏せる。
「あの者は?」
「寝てる。いや、寝かしてる」
どうでもいいことを訂正して、ため息をひとつついた。
涙を拭った指先は、とうに乾いている。
けれどボクの頭には、その悲しさがまだこびりついて離れない。
この気持ちはなんなのだろう。
彼女が涙を流すのが悲しい。
それをどうすることもできずにいる自分が悔しい。
力さえ使えれば――。
社の上に腰掛けて、呟いた。
「ダメもダメ。ぜんぜーんダメ」
「そうでございますか」
天歌が残念そうに目を伏せる。
「あの者は?」
「寝てる。いや、寝かしてる」
どうでもいいことを訂正して、ため息をひとつついた。
涙を拭った指先は、とうに乾いている。
けれどボクの頭には、その悲しさがまだこびりついて離れない。
この気持ちはなんなのだろう。
彼女が涙を流すのが悲しい。
それをどうすることもできずにいる自分が悔しい。
力さえ使えれば――。