神様の憂鬱
小鳥たちが、空に舞っていく。

青い空にいくつかの影が落ちる。

それを眺めていると、天歌が言った。

「それでは、ひとつ賭けをしませんか?」と。

「賭け? どんな賭けだい?」

その響きには、少しだけ興味が引かれた。

退屈していたのは確かだし。

「あの者がおりますでしょう?」

彼女が指差したのは、先程祈っていた女。

まだ祈っているようだ。

よほど叶えたい願いでもあるのだろうか?

その心の中を覗き込もうとするのを、天歌がとめた。

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