神様の憂鬱
最後に残るのは、やり直す前と変わらない男の姿。

むしろ、より悪くなっていたのかもしれない。

結末は、ボクがすでに見たものと同じだった。

別れを口にして部屋を出て行く女の背中。

そして、ボクを呼び続ける男の声。

ボクは、無視する事だってできたんだ。

男の呼びかけをね。

それでも姿を現してやったのは、慈悲深いといわれるボクだからこそ。

ボクは、今一度、男の前に立っている。

三ヶ月前と同じように願ってくる男の前に。

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