神様の憂鬱
「今はダメなんだ」

「どうして?」

やっぱり彼女は聞いてきた。

当たり前のことかもしれない。

証拠を見せろ!

今は無理!

これじゃ、信用されるほうが難しい。

仕方がないので、ボクは作戦を変えた。

下手に出て、僕の方から歩み寄ることにした。

「友達になって欲しいんだ」

ボクが告げると、彼女は小さな目を見開いた。

そりゃそうだ。

ボクは神様なんだ、から、今度は友達になりたい、だしね。

「おかしな人」

彼女はそう言って、少しだけ笑った。

合わせるように、ボクも微笑を浮かべた。

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