神様の憂鬱
「ん、そうだったね」

「変な人」

眉をひそめて彼女が言った。

「とにかく、さ」

「とにかく?」

「ぶらぶらしようよ、一緒に」

期待を込めた眼差しで彼女を見る。

断られるとは微塵(みじん)も思っていなかった。

だから彼女の口から出た言葉に、少しだけボクは傷つく。

それと同時に不思議に思う。

彼女はボクを置いて帰ってしまったから。

「ごめんなさい。他の人にそうしてもらって」

その言葉を残して。

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