神様の憂鬱
最近仲のいい小鳥たちに呼びかけて、一羽、二羽と集めていく。

すると、ほらできあがり。

ボクの楽しいひと時だ。

小鳥たちは、それぞれボクに話しかけてくる。

『今日は、天気がいいですね』

そうだね。

『でも、少し風が強くて困っています』

ああ、そう。

じゃ、弱くするように言っておくよ。

『あの娘は、毎日ここに来るのですよ』

ん、知ってる。

だからボクも毎日ここにいるの。

――などなど。

いつのまにか、この公園中の鳥たちがボクの周りに集まっていた。

それに気がついた紗良奈が、信じられないようにボクらを眺めている。

手招きして呼んでやると、そろそろと近づいてきた。

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