♀乙女座と吸血奇術師♂~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア~
春子は、部屋の扉を開け中に入ったその時、不意に後ろから何者かに強く抱きしめられた!
「…タ~イム、オ~バ~!
じゃあ、今日の仕事の後の潤いも、『はむはむ』で決まりだな!」
「ちょ、ちょっと待ってヴァンパイア!
こっ、ここにちゃんとトマトジュースが…
ひゃんっ!」
春子は、先程まで忙しくノートパソコンのキーボードをたたいていた人物、春子がそう呼ぶマッシュパーマなヴァンパイア礼士から、後ろから強く抱きしめられた状態から、自分の左首筋目掛けて軽く噛みつかれた。
…全身の力が、急激に抜けていく。
痛くはない、むしろ、こそばゆい。いわゆる、甘噛み。
それも、首筋に吸いつくような、キッスに近い、甘噛み。
女の子を優しく愛撫する様な、甘噛み。
そしてそれは、首筋を通って、春子の左のほっぺ、更に左耳までなぞる様に動いていった。
「んっ…はあんっ!」
右手に持っていたトマトジュースは、いつの間にか床に転がり落ちて、ヴァンパイアの『はむはむ』に耐えきれなくなった春子もまた、膝から床に崩れ落ちていった。
「…なぜ、左耳か解るか?
乙女座は、右より左耳の方が聴覚が良いって俺様は知っているからだ。
…こちらから悪戯な言葉、並べられたいと思って、さ。」
「いっ、いつも乙女座、乙女座って私の事を…
…んっ…お、乙女座生まれで、マジシャンだからつけてやったあだ名、ですって?
馬鹿にしないで…
あっ!」
何を言われたかは、どこまでされたかは、春子はいつも思い出せない。
ただ、今日もまた、意地悪でいて、胸が熱くなる様な悪魔の様な言葉をささやかれ続けたんだな、髪の毛をくしゃくしゃってされて、ぽわーんという気持ちにされたんだな、って事だけは辛うじて覚えていた。
「…ハルちゃん、ハルちゃん!」
「…タ~イム、オ~バ~!
じゃあ、今日の仕事の後の潤いも、『はむはむ』で決まりだな!」
「ちょ、ちょっと待ってヴァンパイア!
こっ、ここにちゃんとトマトジュースが…
ひゃんっ!」
春子は、先程まで忙しくノートパソコンのキーボードをたたいていた人物、春子がそう呼ぶマッシュパーマなヴァンパイア礼士から、後ろから強く抱きしめられた状態から、自分の左首筋目掛けて軽く噛みつかれた。
…全身の力が、急激に抜けていく。
痛くはない、むしろ、こそばゆい。いわゆる、甘噛み。
それも、首筋に吸いつくような、キッスに近い、甘噛み。
女の子を優しく愛撫する様な、甘噛み。
そしてそれは、首筋を通って、春子の左のほっぺ、更に左耳までなぞる様に動いていった。
「んっ…はあんっ!」
右手に持っていたトマトジュースは、いつの間にか床に転がり落ちて、ヴァンパイアの『はむはむ』に耐えきれなくなった春子もまた、膝から床に崩れ落ちていった。
「…なぜ、左耳か解るか?
乙女座は、右より左耳の方が聴覚が良いって俺様は知っているからだ。
…こちらから悪戯な言葉、並べられたいと思って、さ。」
「いっ、いつも乙女座、乙女座って私の事を…
…んっ…お、乙女座生まれで、マジシャンだからつけてやったあだ名、ですって?
馬鹿にしないで…
あっ!」
何を言われたかは、どこまでされたかは、春子はいつも思い出せない。
ただ、今日もまた、意地悪でいて、胸が熱くなる様な悪魔の様な言葉をささやかれ続けたんだな、髪の毛をくしゃくしゃってされて、ぽわーんという気持ちにされたんだな、って事だけは辛うじて覚えていた。
「…ハルちゃん、ハルちゃん!」