♀乙女座と吸血奇術師♂~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア~
輝きの魔術師を見守るグループの一人が、よく見ようと大きく魔術師の絵を上からのぞき込んだその時、その生徒が右手に持っていた筆から、ポタリと、赤い絵の具の雫が、丁度魔術師の描くボードの、描かれていた自画像の額の部分に垂れ落ちた。
その瞬間、輝きの魔術師こと、雪野恵の顔から、一切の血の気が失せ、激しく体を震わせ始めた。
それを受けて、しまった!と、絵の具を垂らしてしまった女生徒は、恵に謝罪したが…
「あっ、ご、ごめんなさい!
わ、私とんでもない事…」
「い…いや…」
「えっ!?」
「こっ、来ないで!来ないで~っ!
助けて!」
恵の発した金切り声の悲鳴は、周りの全ての者の気を引くには十分過ぎた。
恵は、自分の絵を投げ捨てたかと思うと、その絵に多い被さるようにして、キャーキャー叫びながら、何度も自画像目掛けて、果物ナイフを振り下ろした。
瞬く間に、無残な姿になっていくその絵の光景に、周りにいた一同は凍りついた。
春子はもちろん、礼士とポニーテールの少女も、その突然のショッキングな出来事に凍りついていたが、そんな中で突然、ポニーテールの少女がクスッと笑ったかと思うと、衝撃的な事を口走り始めた。
「あの出来事のトラウマぶりは健在、ってわけね。
…そうだ、これ、使えるかも。面白くなってきたわね。」
「と、トラウマ?どういう事?」
春子は、驚きながらそのポニーテールの少女に話しかけた。
ポニーテールの少女は、春子の方に不敵な笑みを投げかけると、こう言った。
その瞬間、輝きの魔術師こと、雪野恵の顔から、一切の血の気が失せ、激しく体を震わせ始めた。
それを受けて、しまった!と、絵の具を垂らしてしまった女生徒は、恵に謝罪したが…
「あっ、ご、ごめんなさい!
わ、私とんでもない事…」
「い…いや…」
「えっ!?」
「こっ、来ないで!来ないで~っ!
助けて!」
恵の発した金切り声の悲鳴は、周りの全ての者の気を引くには十分過ぎた。
恵は、自分の絵を投げ捨てたかと思うと、その絵に多い被さるようにして、キャーキャー叫びながら、何度も自画像目掛けて、果物ナイフを振り下ろした。
瞬く間に、無残な姿になっていくその絵の光景に、周りにいた一同は凍りついた。
春子はもちろん、礼士とポニーテールの少女も、その突然のショッキングな出来事に凍りついていたが、そんな中で突然、ポニーテールの少女がクスッと笑ったかと思うと、衝撃的な事を口走り始めた。
「あの出来事のトラウマぶりは健在、ってわけね。
…そうだ、これ、使えるかも。面白くなってきたわね。」
「と、トラウマ?どういう事?」
春子は、驚きながらそのポニーテールの少女に話しかけた。
ポニーテールの少女は、春子の方に不敵な笑みを投げかけると、こう言った。