元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー




「め、めぐる…!」



あの中には入りたくないけど、めぐるを止めなきゃ授業が始まらないから。



「何!?」



凄い形相でこちらを振り返るので、思わずビクッと、肩が揺れる。

が、こちらも負けじと口を開く。


「授業始まるから、落ち着こ。ね?」


「嫌!!だってこのハゲムカつくんだもん!頭叩いたんだから!報復よ、ほ・う・ふ・く!!」


「だからハゲとらんって何度も…!!」




………あぁ。ダメ。終わらない。




「桜ちゃん…。」


「…。」


クラスメイトが、私の肩にそっと手を置く。私に注がれる視線は生暖かい目。

…哀れんでいるのか…。ハハハ。(壊)





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