元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
もう、諦めよう。そう思った矢先…
『キーンコーンカーンコーン』
「あ。」
チャイムの音。
それは、授業の終を告げる。
私はチャイムを聞いて、チャンスだ!と思った。
「めぐる!チャイム鳴ったし、もう終わろ!ねっ?…先生も。授業、終わっちゃいましたから。」
苦笑いでふたりにいうと、渋々頷いた。
良かった!やっと終わった…!!
「…仕方ない。今日はこれで終わる。みんな、授業を中断させてすまなかったな。」
先生が謝ると、みんなは教室から出ていく。
私も帰ろうと思い、めぐるの腕を引っ張る。
「めぐる!帰ろ!!」
「うん。了解!」
教材をまとめると、二人で教室を出る。
授業は一分も受けてないけど、ドッと疲れた…。
二人を止めるのに、全精神使った気分だよ。