元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
倒れてた?マンションの下で…?
「………っ、………っ……」
なんで…?
思い、出せない。
”何か”を忘れている気がする。
だけど、思い出そうとすると頭に激しい痛みが走る。
まるで、思い出す事を拒んでいるかのように。
「…桜ちゃん?大丈夫…?」
「……だ、いじょ、っぶ…っ」
「っ麗華呼んでくる!」
私の異変に気付いたのか、仁くんが麗華を呼びに行ってしまった。
心配、かけたくなかったのに、な。