元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
ていうか、
「翔哉、修哉?その返り血は何かしら。」
「殴った」
「んで相手の体のどっか切れて血跳ね返った。」
「……自分等で洗いなさいよ?その服」
え〜と抗議する2人。だけど無視。
返り血の付着した服とか洗濯するのすごい面倒なんだから。
……桜にバレたら困るし。
はあ、とため息を吐いたあと、後ろを振り返り仁を見る。
「…ん?なあに、麗華?」
「キモ」
「いきなり過ぎない!?ねえちょっと!?」
ガシッ、と力強くあたしの腕を掴みわーわー叫ぶ仁がうるさくて、目を細める。
そして腕を振り上げる
「っ痛!」
あたしの拳は見事仁のアタマに直撃。我ながらナイスコントロール。