元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
少女と親友
【桜side】
「アンタ、よくノコノコと学校に来れるわね!」
「そうよ!」
「何考えてんの!?麻里奈さんをいじめておいて!」
__また、”これ”だ。
何度目だろう。
呼び出しをくらい、罵られるのは。
「はぁ…」
誰にも気付かれないよう、小さくため息をつく。
「最低ね!」
「澄ました顔してんじゃないわよ!また呼び出すからね!!」
そう言って彼女達はその場を去った。
「…何を言ったって、誰一人理解してくれないじゃない。」
ボソッと呟いたその言葉は、誰にも拾われない…