幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~
「何やってんの」
「「だってこいつが!!」」
見事2人の息が合い、堪えきれなくなり吹き出して笑う
「さーて、頑張ってねー」
「え!?手伝ってくんねーの!?この状況で!?」
「うん」
心の底から嫌そうな顔で平助が言ったけどそんなのお構いなし。
僕たちは見学者にまわった。
ーーー
なんとか調理を終わらせた2人が朝食らしきものを持って出てきた。
「…もう新八君とやりたくない…」
コトリ、と置かれた皿の上には焦げかかった玉子焼きらしきもの。
味噌汁なんか豆腐や芋が崩れている。
「…」
料理上手な鈴音ちゃんや左之さん、人並みに料理ができる僕たちと違って、平助と新八君はずば抜けて手際が悪い。
まあ、見た目は別としてこの2人が作ったものは食べれないことはない味なのが不思議だ。
「で、なんで新八君はわかめが髪に絡まってるの?」
「…平助がやってきた」
「ブハッあー、それでッ、平助の顔面に味噌がついてる訳?ヒー腹痛てぇ」
…左之さん笑い過ぎ。僕もだけど。
そろそろ腹筋が筋肉痛になりそうなくらい笑ってる
「鈴音ちゃん達起こしてくるね〜」
まだ笑って肩を震わす左之さんと一君、まだ睨み合っている平助と新八君を尻目に立ち上った。