幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~
「とぉさまー」
「あっ春輝、それ刀だから触んなよ?」
「春輝ーお父さんより総司お兄さんのとこおいで?」
「おい」
私と歳三さんとの子供が生まれ、
春に輝くと書いてハルキと言う名前をつけた。
まだまだ小さな春輝は好奇心旺盛で、部屋の中をちょこちょこ駆け回る。そこがまた可愛くて。
「クス…歳三さん。行きましょうか」
春輝を抱き上げると「かぁさま」と舌足らずな声をあげてその小さな手を私に向けて伸ばす
「んー?早く桜を見に行きたいの?とっても綺麗よ」
「待たせたな。行こうか」
「はい。」
「明日は新撰組の皆でお花見だからねー」
いってらっしゃい、とゆるゆる手を振る沖田さんにいってきます、と告げて屯所をでた。