幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~

【土方side】

赤髪の忍は鈴音の後ろで手を動かした。
首を叩いたのだろう
ガクン、と鈴音は気を失って崩れ落ちる。
そしてそれを抱き止めた赤髪の忍。

ドクン、と心臓が高鳴った。

「鈴音!!!」

敵の存在など忘れ、背を向けて鈴音に向かって走る。

「あららー…隙あり、だよ?」

そんな時雨の明るい声が背後から聞こえ、一瞬視界が黒く染まった。

「副長!!!」

総司が叫んだ
そしてじわじわと痛みが襲ってくる

背を向けたことで斬りつけられたのだ


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