幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~
詰め寄って揉み合いになった拍子にドサリ、と歳三さんに押し倒される。
…
押し倒されたまま、2人で無言で見つめ合い、
そしてスイッチが入ったように唇を重ね合う。
「ん…っん、土方さ…」
「っ…鈴音っ…歳三、だろ?」
静かな部屋で水音が小さく響く。
土方さんは私の頭を抱いて、私は歳三さんの首に手を回して抱き締める。
「…っ、はぁ…」
唇を離すと銀色の糸が引く。
「鈴音…」
「…っはぁ、はい」
「鈴音ちゃーん!副長ー!!出かけますよーん…って…」
突如部屋の戸が開けられ、ニコニコ笑顔の沖田さんと平助君の顔が覗いた。
土方さんは凄い速さではだけかかった私の着物をなおす