幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~


「おめぇら…」

「うわぁぁ、お邪魔しちゃった!?わざとじゃないよ副長ー」

不可抗力だ、と焦りながらもニヤニヤと笑う沖田さん、隣で平助君は耳まで真っ赤にしている。

「へ、平助君何かごめんなさい…」

慌てて平助君に話しかける

「や、俺たちこそごめん、その…うぁ」

「平助、こーゆーのには弱いよねぇ」

「べ、別にそんなんじゃねーし!?」

真っ赤になった顔を仰ぎながら反論する。

「うるせーよお前ら…もういいから早く行くぞ」

ちょっと不機嫌な土方さんが自分の少しはだけた着物もなおしながら立ち上がった。

「…いつか、この続きをしてもいいか?」

私の耳に口を寄せ、低く、色気のある声で他の人に聞こえないよう、そう囁いた。


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