幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~
…
「ようおいでになられました」
懐かしい店内。
懐かしい声。
「…あら?鈴…ちゃん…?」
「はい、鈴音どす。寧々様…」
営業用の笑顔を崩して、みるみる顔をほころばせ涙を浮かべて私を抱き締る寧々様。
「まあ…さらに綺麗になったわねぇ…それで、こちらは新撰組の皆はん?初めまして、の方もいらっしゃるわね。寧々と申しますえ」
つられて新撰組も挨拶をする
「沢山話したいことがあるんです…けど、ここにいたらお客さんの迷惑になるんとちゃいますか?」
「あら!ついつい…特別な方々だから広い部屋に御案内しますえ」