幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~
愛し愛され
「それじゃ、俺達寝るから~」
「あとはお二人さんで…」
屯所に帰って風呂に入って、一休みしたところでみんなが立ち上がる。
「は?」「へ…?」
驚きと恥ずかしさが混じった声が重なる
「あー、大丈夫大丈夫!俺達次は邪魔しねえよ!?土方さんの部屋の前とか通らねえから!」
「じゃ、鈴音もしっかり甘えろよ…?」
永倉さん、原田さんの順でそう言い残し、周りの人もにやにやしながら部屋を出ていった。
「は?ちょ、おい!てめえら!おちょくるんじゃねぇ…はぁ…あいつら…」
ため息をついて頭を抱える歳三さん。
「歳三さ…」
「…まぁ、」
抱えていた頭を上げ、にやりと意地悪そうに笑う彼。
グイッと抱き寄せられ戸惑う私。
「あ、あの…?」