幕末カレシ~新撰組に飼われた蝶~
手が私の胸に触れた。
「…ははっ、すんげぇドキドキしてる?」
「ぅ…からかわないで下さい…」
「からかってねぇよ…可愛い。可愛いよ鈴音。可愛い。」
「歳三さ…」
「俺もこれ以上ねぇくらいに緊張してる」
ほら、と手を掴まれて彼の胸に手をそえる。
私の手には速い鼓動が伝わってきた。
その鼓動は、
「私と、同じくらい…?」
「そーかもな」
いつもの意地悪な、妖艶な笑みを浮かべて私の首元に顔を埋めた
「ひゃあ…っ!」
恥ずかしさとくすぐったさ、それと何とも言えない感情が込み上げてきて身をよじる