教室で愛を叫ぶ






「じゃー先生。私教室戻るね」







今度こそ準備室を出ようとした。






でも、先生はそれを許してくれない。








「______昨日のこと、どういうつもりだ?」









不意に、今までも近い距離にいた先生が更に私に距離を詰めた。









「……………言ったでしょ?私を愛してって」








私は、笑う。








「ただの告白だよ」









そしてそっと先生のネクタイに手をかけた。








でも次には勢い良くぐっと下に下げる。








すると簡単にシュルッと解けたネクタイ。








「………なにしてんだ」









「嫌なら私を押しのければいいのに」








私はただいたずらに笑って、そのネクタイを先生の前でぶらぶらと振った。










「抵抗って言葉、知ってる?」








先生の表情からは何を考えているのかはうかがえない。








ただ、眉に皺を寄せて私を見ている。









「………………どういうことだよ?」







「こーゆーこと」








一歩先生に近づいて、ネクタイを先生の首の後ろに回した。









そしてそのまま思いっきり引っ張る。







自然と前のめりになった先生に_________私はそっと口づけた。
















しかし、唇ではなく頬に。














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