教室で愛を叫ぶ









あの日から先生は毎日放課後に私の為に時間を取って勉強を教えてくれている。








ちょっと難しすぎる内容だけど、先生が教えてくれれば自然と理解が出来た。










……理解は、出来るのだ。









でもただいざ一人で問題を解こうとすれば解けないだけで……。










「お前復習してこいっていつも言ってるだろ!?」











「……してるけど分かんないんだもん!」












いつもの絡みよりも何倍も濃い絡みがこの数日起きております。










先生は毎時間私を当てて、何も答えられない私にキレていた。












「………これは俺の器量が足りないと落ち込むべきか、もっと怒って課題を出すなりすればいいのか…」












散々叫んでいた先生がはぁ、と意気消沈するようにため息を吐いた。









うっと私は声を詰まらせてしまう。








でも同時に心の中では感動していた。










ここまで覚えの悪い私に、先生はいつまでたっても飽きもせずに怒鳴ってくれる。











………私ってマゾなのかな。










若干自分の新しい一面を見てしまいそうになったけど、ただ私は構ってほしいだけだ。









……うん、決して絶対に怒ってもらうことを喜んでいるわけではない。










ただ新鮮なだけだ。


















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