散る頃に咲く花

すると二人が立ち上がった。

そしてこっちに向かってくるではないか。

「あれ?こっちに来るね。ばれちゃうかも。」

「何を呑気に言っているのですか!山南様が此処にくる前に____!」

「沖田君と城崎さんではないですか」

遂に声をかけられてしまった。

「あの、こんにちは」

青葉は申し訳無さそうに挨拶をした。

「こんにちは、山南さん」

沖田も飄々と挨拶する。

「こんにちは。それにしても、どうしたのです?こんなところで」

やはり聞かれた。

青葉が困っていると、

「逢引きですよ」

沖田が言った。
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