散る頃に咲く花

「沖田君も、変わったようですしね」

山南は沖田を大切に思っていた。

また沖田も、山南を大切に思っていた。

「沖田様が、変わった?」

「確かに、総司の変わりようには俺も驚いたぜ」

永倉も同意する。

「それと私が変わったことに何の関係が?」

青葉が問うと、二人は顔を見合わせて微笑んだ。

「沖田君は、近藤さん以外の人間に興味を持たない男でした。しかし、あなたが来てから彼は変わった」

「総司が君に金平糖をあげたと聞いたときにはびっくりしたぜ。俺が一粒くれと言ったときはくれなかったのによ」
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