散る頃に咲く花

その時青葉は、初めて沖田が泣いている事に気づいた。

「すんまへん!勝手なこと言ってしもて」

自分が様々な事を言ってしまったことを思い出して、とっさに青葉は謝った。

「けど分かってください。うちのほんまの気持ちどす」

「うん」

沖田は頷いた。

その時、

「ねぇ、青葉ちゃん。抱き締めてもいい?」

「へ?」

青葉が何か言う前に、沖田は青葉を抱き締めた。

「お、沖田様!」

青葉は身を引こうとする。
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