散る頃に咲く花
青葉は絶対に違うと思っていた。
なのに沖田は、
「そうだよ」
と、肯定の言葉を口にした。
「っ!?ありえまへん。だって、うちは沖田様に会うたことがあらへんもん!」
青葉は沖田から身を離した。
「それがあるんだよ。覚えてない?」
「覚えてないから違う言うとるんどす」
青葉は本当に覚えてないのだ。
「そこまで忘れられてると悲しいなぁ」
この人、本当に悲しいのかしら。
本当に悲しがっているように見えない。