散る頃に咲く花

「はい?」

思わず青葉は聞き返していた。

まさか、本当にこの人が宗次朗様なの?

だって、宗次朗様はもっと優しげな雰囲気だった。

「僕、そんなに驚くほど変わった?」

「はい。昔の方が、爽やかな笑顔だった気が‥‥…」

「酷いなぁ」

青葉の言葉に沖田がそう言う。

きっと内心はそんな事思っていないのでしょう。

「新選組として、人を斬り続けたら変わっちゃった。まぁ、変わったのは君も一緒でしょ?もともと閉じていた心が奥沢君の死でもっと閉じてしまった。そうでしょ?」

「随分直球どすな」

沖田の問いに青葉が頷く。
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